★ 2005年神戸市長選挙立候補予定者タバコ問題アンケート結果 (2005年10月7日掲載)


神戸市長選挙立候補予定者
        ○○ ○○ 様
兵庫県喫煙問題研究会
 会   長  瀬尾 攝
 運営委員  薗はじめ 
神戸市長選挙候補者の皆さん、選挙告示前のお忙しい中で、真摯なお答えどうもありがとうございました。皆さんのお答えは、以下の本会のHPで公表させていただいております。
 兵庫県喫煙問題研究会ホームページ http://notabako.hp.infoseek.co.jp/

候補者の皆さん全員、現在は非喫煙者であるということで、大事な市政を担っていただく上でもっとも心配な健康上のリスクである喫煙をどなたもお持ちでないことを知り、たいへん心強く思いました。

事務所を禁煙にして、すでに、御自身でできる喫煙対策をなさっており、積極的にタバコ対策に取り組んでくださる決意を表明して下さった方もおられます。分煙では受動喫煙被害が防げないこと、タバコ対策が重要だと認識しておられるなら、

まず、御自身の権限でできる選挙事務所を完全禁煙化することが重要です。
是非、今からでも事務所を完全禁煙化していただき、応援などにみえる皆さんが、安心して過ごせる環境を作って下さい。

今話題となっているアスベストとの比較ですが、
「非喫煙者が喫煙者と共に1 日1 時間を同室で過ごすことは、アスベストを含有する建物 で20 年間を過ごすよりも、肺がんを発症する確率が100 倍近く高い。‐Sir Richard Doll, 1985」
という研究結果が出ています。
また、さまざまな危険の生涯リスクを列挙しますと、国際的環境汚染許容基準が10万人当たりの死亡が1人以下であることを基準として、ディーゼル排ガスで肺がんで亡くなる人は、10万人あたり300人、アスベストの破損した住宅で肺がんで亡くなる人は10万人あたり460人と非常に問題です。
それに比べて、受動喫煙による肺がん死は、10万人当たり700人、さらに、受動喫煙による死亡は肺がんだけではなく、他のほとんどのがん、脳卒中、心筋梗塞、COPDなど、さまざまありますので、受動喫煙を受けている人が受動喫煙のために亡くなるリスクは、10万人あたり14000人、 なんと、7人に1人です。
そしてその煙をまきちらす喫煙者は10万人あたり5万人、2人に1人が、タバコが原因で亡くなって行きます。
日本でも毎年受動喫煙による死亡は2〜3万人と試算されています。
アスベストもたいへん危険ですが、タバコはもっと危険です。
これだけのことが分かっていながら、まだ、生き残りを謀るJTのように、分煙やマナーを唱えて、根本的な受動喫煙防止対策である禁煙化や、喫煙規制を遅らせることは、現在アスベスト対策が遅れたことが悔やまれる中で、もっともっと大きな「不作為の罪」が問われることでしょう。

現状の神戸市の問題点は、

(1)分煙では受動喫煙が防げないことを認識していないこと
(2)将来の喫煙者の激減を想定せず、受動喫煙を防ぐことより喫煙する場所の確保を優先しており、健康増進法ができた現在でもまだ旧態依然として、「場所がなければ、とりあえず分煙」という姿勢をとり、対策に血税を注ぎ込むことを奨励していること ・・・・・・・結果として市役所は、有害環境がそのまま残っている
(3)タバコ対策を推進するのは、マナーや啓発で行うべきだと考え違いをしていること ・・・・・・・これでは、JTの言い分と全く同じ

であると我々は認識しています。


市長になられた際には現状を大きく変え、1999年にWHOのタバコ対策世界会議が開かれた国際都市にふさわしい安心で安全かつ健康な街作りが推進されることを切望いたします。


候補者間で異なる回答の背景を黄色にしています
質問内容 神戸市長選挙立候補者
タバコ対策一般に関しての質問 瀬戸恵子 矢田立郎 松村勉
(1) タバコは喫煙者と廻りにいる非喫煙者を死に追いやる製品です。喫煙による死亡は世界で毎日1万人以上、年間は500万人に及びます。世界保健機関(WHO)は、喫煙率を下げ、タバコのない社会を作るため、タバコ税をあげ、その税金をタバコ対策に充てることを勧めています。
あなたは国民の命を守るため、タバコ税を値上げして、タバコ対策に充てることに賛成ですか。
 1.タバコ税を上げ、喫煙対策に充てる考えに賛成
 2.タバコ税値上げに反対
 3.その他
1.タバコ税を上げ、喫煙対策に充てる考えに賛成 3.その他(受動喫煙によるリスクを防止するため、受動喫煙防止ガイドラインに基づき、施設に応じ、禁煙分煙の取り組みを進めているほか、各区役所で禁煙セミナー等を実施し、禁煙指導を行っている) 1.タバコ税を上げ、喫煙対策に充てる考えに賛成
(2) 2005年2月27日にタバコ規制枠組み条約(FCTC)が発効し、日本はすでに、昨年6月にこの条約を批准しています。この国際法は、「到達しうる最高水準の健康を享受することは、人種、宗教、政治信条、経済的社会的状況の違いに関わらず、すべての人間の基本的権利のひとつであること」を保障するWHOの前文を背景とし、「タバコの消費とタバコ煙への暴露が健康、経済、及び環境に及ぼす全世界にわたる破壊的な結果についての国際社会への懸念を反映し、タバコ需要を減らす包括的な仕組み」として作られたものです。タバコは国民の死因の12%を占める重大な健康被害です。
あなたは、この条約の実効性を高めるために、全力を尽くしますか。
 1.最優先課題のひとつとして、全力でタバコ対策を推進する
 2.タバコを吸うか吸わないかは個人の自由なので、対策は、徐々に進めてゆきたい
 3.その他
1.最優先課題のひとつとして、全力でタバコ対策を推進する 3.その他(タバコ規制枠組み条約に基づき実施される国の施策に協調した対策を展開する) 1.最優先課題のひとつとして、全力でタバコ対策を推進する
(3) タバコの害から人々の健康を守るため、2003年5月に健康増進法が施行されています。ご存知ですか。
1.はい、内容も知っている
2.はい、内容はよく知らない(知らなかった)
3.いいえ
4.その他
1.はい、内容も知っている 1.はい、内容も知っている 1.はい、内容も知っている
(4) 健康増進法に対してどう考えますか。
 1.必要の無い法律である
 2.法律による対策は充分である
 3.法律による対策は充分ではないため、国は罰則等を設けるべきである
 4.法律による対策は充分ではないため、条例によって罰則などを設け、徹底させるべきである
 5.その他
3.法律による対策は充分ではないため、国は罰則等を設けるべきである 5.その他(法律による対策が充分でない部分は、受動喫煙防止対策ガイドラインに基づき、協力を要請している)  4.法律による対策は充分ではないため、条例によって罰則などを設け、徹底させるべきである
(5) 未成年の喫煙率を増加させている元凶の一つは町に氾濫する自動販売機です。(児童(じどう)に売るから児童(じどう)販売機であるという揶揄もあります。)また最近の報告では年齢識別機能があっても、未成年者が認識カードの譲渡で購入したケースも指摘され、装置を工夫するのではなく、自販機そのものの撤去が強く望まれています。
あなたは国が自動販売機の撤去を勧告することに賛成しますか。
 1.国が自動販売機の撤去を勧告することに賛成する
 2.たばこ会社と販売者の自主性に任せる
 3.国が自動販売機の撤去を勧告することに反対である
 4.その他
1.国が自動販売機の撤去を勧告することに賛成する 4.その他(タバコ規制枠組み条約の趣旨に基づき、設置場所などの状況によっては撤去も必要と考える) 1.国が自動販売機の撤去を勧告することに賛成する
(6) 人ごみでの歩きタバコをどう思いますか。
 1.喫煙者の自由だから仕方ない
 2.マナーが悪いと思う
 3.受動喫煙の問題や火傷の危険があるので、規制すべきである
 4.その他
3.受動喫煙の問題や火傷の危険があるので、規制すべきである 4.その他(歩きタバコは受動喫煙や火傷などの危険があるほか、ポイ捨てにつながっており、人ごみだけでなく、歩きタバコをしないということが当然のマナーになるよう啓発に力を入れるべきである) 3.受動喫煙の問題や火傷の危険があるので、規制すべきである
神戸市長になられた際の方針について 瀬戸恵子 矢田立郎 松村勉
(7) あなたは、市役所及び、市管轄の施設について、「健康増進法第25条」や「神戸市受動喫煙防止対策ガイドライン」を守って、敷地内禁煙を徹底しますか。
 1.敷地内禁煙を徹底する
 2.全館禁煙を徹底する
 3.神戸市「受動喫煙防止対策ガイドライン」に沿って空間分煙(注)にする
 4.その他
(注) 神戸市のガイドラインで紹介された厚生労働省平成15年5月「職場における禁煙対策のための新ガイドラインの策定について」で、空間分煙は単なる仕切りや区分けではなく、換気型の完全分煙方式を示しています。一方WHOは、「受動喫煙に安全なレベルはない」と言っています。
1.敷地内禁煙を徹底する  3.神戸市「受動喫煙防止対策ガイドライン」に沿って空間分煙(注)にする 1.敷地内禁煙を徹底する
(8) 現在、市役所一階にある喫茶店を含め、禁煙対策がきちんと講じられていませんが、市役所は市の施設に入っているレストランや喫茶店を禁煙化しますか。
 1.速やかに禁煙化する 
 2.完全分煙を徹底する 
 3.現状でよい
1.速やかに禁煙化する  その他(建物構造上完全分煙は難しいので当面空間分煙で対応したい) 1.速やかに禁煙化する 
(9) 市内のレストランや喫茶店を禁煙化しますか。
 1.速やかに禁煙化する 
 2.分煙(注2)を徹底する 
 3.現状でよい
1.速やかに禁煙化する 2.分煙を徹底する(受動喫煙防止対策ガイドラインに基づく協力要請により) 2.分煙を徹底する 
(10) タクシーの禁煙化についてどう考えますか。
 1.賛成 
 2.反対 
 3.その他
1.賛成 1.賛成 1.賛成
(11) 市のガイドラインに従って、医療・保健機関・学校の全面禁煙についての調査と禁煙の徹底への行政指導をしますか。
 1.速やかに禁煙を徹底する行政指導をする 
 2.各機関に任せる
 3.その他
1.速やかに禁煙を徹底する行政指導をする 3.その他(受動喫煙防止対策ガイドラインに基づき、従前から協力要請を行っている) 1.速やかに禁煙を徹底する行政指導をする
(12) 禁煙希望者への禁煙指導の公費補助についてどう考えますか。
 1.神戸市でも予算をとって積極的に支援したい 
 2.禁煙支援の公費補助は必要ない 
 3.その他
1.神戸市でも予算をとって積極的に支援したい 3.その他(禁煙指導を実施している医療機関などとの連携に努めている) 1.神戸市でも予算をとって積極的に支援したい 
(13) 未成年者喫煙対策として神戸市でも屋外自販機撤去条例を作ることについてどう考えますか。
 1.子供たちを守るため、自販機撤去条例を作りたい 
 2.自販機撤去条例に反対 
 3.その他
1.子供たちを守るため、自販機撤去条例を作りたい 3.その他(未成年者の多く出入りする公共施設での自販機撤去を順次実施している) 1.子供たちを守るため、自販機撤去条例を作りたい
(14) 神戸市では、ごみのポイ捨てをなくし神戸のまちを美しくするため、たばこの吸い殻や空き缶などのポイ捨てを禁止する「神戸市たばこの吸い殻及び空き缶等の投げ捨て防止等に関する条例」(「ポイ捨て禁止条例」)を平成9年6月1日に施行していますが、形骸化しているという批判があります。どう考えますか。
 1.現状でよい
 2.職員を条例施行地域に派遣して、キャンペーンを積極的に行うべきである
 3.職員を条例施行地域に派遣して、違反者に罰則を課し、条例の周知徹底を行うべきである
 4.その他
3.職員を条例施行地域に派遣して、違反者に罰則を課し、条例の周知徹底を行うべきである 4.その他(まちの美化を推進するポイ捨てを禁止条例は形骸化しておらず、条例施行によりポイ捨てが減少したという調査結果をみると市民全体のクリーン作戦や啓発活動が市民運動として根付いており有効に機能している) 3.職員を条例施行地域に派遣して、違反者に罰則を課し、条例の周知徹底を行うべきである
(15) 神戸市内で歩きタバコ禁止条例をつくることについてどう考えますか。
 1.賛成 
 2.反対 
 3.その他
1.賛成 3.その他(歩きタバコそのものは、個人のマナーによるところが大きい、こういった問題は規制的方法よりも、多くの市民が持つ良識に期待し、あたり前のマナーを守ろうという意識を高めていくことが大切) 1.賛成
(16) 神戸市保健所は平成15年8月に「受動喫煙防止対策ガイドライン」を作成していますが、あなたはどう考えますか。
 1.現在の分煙対策で充分である
 2.完全分煙を実施するよう、ガイドラインに沿って徹底させていく
 3.市民の健康のため、分煙から更にすすんだ完全禁煙へ積極的に取り組む
 4.その他
3.市民の健康のため、分煙から更にすすんだ完全禁煙へ積極的に取り組む 2.完全分煙を実施するよう、ガイドラインに沿って徹底させていく 3.市民の健康のため、分煙から更にすすんだ完全禁煙へ積極的に取り組む
(17) 神戸市でタバコ規制に関する条例を制定することについてどう考えますか。
 1.賛成なので是非制定したい 
 2.反対 
 3.その他
1.賛成なので是非制定したい 3.その他(タバコ規制枠組み条約が発効されており、タバコ対策の取り組みをすすめていく必要があるが、条例制定については、現段階では考えていない) 1.賛成なので是非制定したい
(18) 市民の健康を守るために活動を行っている非営利団体等に積極的支援を行いますか。
 1.はい
 2.いいえ
1.はい 2.いいえ(他の非営利団体の活動と同様の支援を行う) 1.はい
(19) このような非営利団体の活動(例えば講演会や、街頭での啓発活動など)を支援するため市の職員を参加させることを積極的に検討しますか。
 1.はい
 2.いいえ
 3.その他
1.はい 3.その他(職員の非営利団体への参加は、個人活動と理解している) 1.はい
その他 瀬戸恵子 矢田立郎 松村勉
(20) あなたは喫煙しますか。
 1.喫煙するがやめたいと思っている
 2.喫煙している(やめる気はない)
 3.喫煙していたがやめた
 4.タバコを吸ったことがない
4.タバコを吸ったことがない 3.喫煙していたがやめた 3.喫煙していたがやめた
(21) あなたの選挙事務所は禁煙ですか。
 1.完全に禁煙で、外来者も外でしか喫煙できない
 2.分煙である
 3.自由にタバコが吸えるよう灰皿を用意している
 4.その他
1.完全に禁煙で、外来者も外でしか喫煙できない 2.分煙である 2.分煙である
(22) あなたはタバコ会社やタバコ会社の関連団体から政治献金やカンパを受けていますか。
 1.受けている
 2.過去に受けたことがある
 3.今まで受けたことがない
3.今まで受けたことがない 3.今まで受けたことがない 3.今まで受けたことがない
その他のコメント 私も大学時代にタバコを吸い社会人25歳からやめています。世界的にもタバコはやめさせる時代になっています。健康管理の面でもやめていきましょう。私はNYで仕事をしている関係でアメリカでのタバコに関するマナーの徹底に敬服しています。日本をタバコを止める先進国に!